ユネスコ、ヴェネツィアを世界遺産の危険リストに追加を勧告

国連教育科学文化機関(ユネスコ)は、イタリアの都市ベネチアとそのラグーンを危険遺産の世界遺産リストに追加すべきとの勧告を発表した。

ニューヨーク・タイムズ紙によると、ユネスコ世界遺産センターの専門家らは9月にサウジアラビアのリヤドで会合を開き、オーバーツーリズムと気候変動の影響によりヴェネツィアを危険リストに加えるべきかどうかを決定する予定だという。

ユネスコの専門家らは、イタリアの対策が「不十分で詳細が十分でない」ため、イタリアはヴェネツィアの史跡を保護できていない、と述べた。 同団体の広報担当者は、イタリアを危険リストに追加しようとするこれまでの努力にもかかわらず、イタリアは「継続的かつ実質的な方法」で意思疎通を図っていないと述べた。

ユネスコは、地元および国の関係者がこの決定を利用して、長年の問題に対処するために今年ヴェネツィアをリストに加えることを検討することを望んでいる。 イタリアの都市の自治体の代表者は、「決定案を注意深く読み」、「政府と話し合う」と述べた。

ユネスコの広報担当者は、「資産の長期保存に向けた全体的な共同戦略的ビジョンの欠如と、すべての利害関係者レベルでの統合的かつ調整された管理の有効性の低さによって、長期にわたる緊急の問題の解決が妨げられている」と述べた。

ヴェネツィアはコロナウイルスのパンデミック以前からオーバーツーリズムに対処してきたが、海外旅行が再開されてからはその数が回復している。 2019年には1日で約19万3000人が市の中心部を埋め尽くした。

ユネスコ加盟国21か国の委員会は、9月の会議で合計200以上の場所を検討し、危険リストに追加する場所を決定する。


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